こんにちは!テツです!
皆さんは普段生活で、スプリンクラーや小型消火器を目にすることがあると思います。
この記事では、それらの消火設備にどのような種類があるのかを解説したいと思います。
この記事で分かること
- 消火設備について
- 小型消火設備について
- 消火器とその適応性
消火の三要素、消火方法については以下の記事で解説しています。
消火設備の区分
消火設備は、第1種~第5種までに分類されます。
① 第1種消火設備(屋内・屋外消火栓設備)
② 第2種消火設備(スプリンクラー設備)
③ 第3種消火設備(泡・粉末等特殊消火設備)
④ 第4種消火設備(大型消火器)
⑤ 第5種消火設備(小型消火器)
第1種消火設備
第1種消火設備とは、水源、加圧送水ポンプ、消火栓、配管などから構成される消火栓設備です。
第2種消火設備
第2種消火設備とは、火災になると異常温度を感知して、自動的に水を噴出させる設備です。建物内の天井に張り巡らさせた配管に噴出口が取り付けられており、常時圧力のかかった水で満たされています。
火災の発見と消火を一段階で行うことができ、これをスプリンクラー設備といいます。
水源、加圧送水ポンプ、警報設備、配管、噴出口(ヘッド)などから構成されています。
第3種消火設備
第3種消火設備とは、あらかじめ固定した配管の放射口から噴霧水又は消火薬品を放射する設備です。全固定式はもちろん、半固定式、移動式もこれに該当します。
放射する消火剤は、水蒸気、水噴霧、ハロゲン化物、二酸化炭素、消火粉末などがあります。
第4種消火設備
第4種消火設備とは、車付きの大型消火器です。
放射する消火剤は、水、泡、二酸化炭素、強化液、ハロゲン化物、粉末などがあります。
第5種消火設備
第5種消火設備とは、携帯用の小型消火器です。私たちが最もよく目にする消火器です。
小型消火器の種類
小型消火器は、泡消火器、二酸化炭素消火器、粉末消火器、ハロゲン化物消火器、強化液消火器、酸・アルカリ消火器、水消火器に分類されます。
泡消火器
泡消火器は、化学泡消火器と機械泡消火器に分類されます。
両者ともに、普通火災と油火災に適応します。
化学泡消火器
化学泡消火器とは、炭酸水素ナトリウムを主成分とした水溶液の外筒の中に硫酸アルミニウムを主成分とした水溶液の内筒があり、それらを使用時に混合させます。
混合させて発生した二酸化炭素の膨張の泡により、窒息効果をもたらします。
機械泡消火器
機械泡消火器とは、合成界面活性泡と水性膜泡を消火薬剤としており、使用時に空気を混入して発泡させます。
放射された泡は化学泡と同様の効果をもたらします。
二酸化炭素消火器
二酸化炭素消火器とは、圧縮液化した二酸化炭素を高圧容器に充填したものです。
放射された二酸化炭素による窒息効果と蒸発する時の蒸発熱による冷却効果により、電気火災と油火災に適応します。
密閉室内での使用は、人が窒息する危険があるため、注意が必要です。
粉末消火器
粉末消火器は以下の4つに分類されます。
- 炭酸水素ナトリウム(重曹)を主成分とするもの(Na)
- 炭酸水素カリウムを主成分とするもの(K)
- 炭酸水素カリウムと尿素との反応生成物を主成分とするもの(Ku)
- リン酸アンモニウムを主成分とするもの(ABC)
それぞれの薬剤の色は1は白色、2は紫色、3は灰色、4はサーモンピンクです。
1~3(Na、K、Ku)の消火器は、窒息効果と抑制効果をもたらし、普通火災と油火災に適応します。
4(ABC)は窒息効果と抑制効果以外に、電気不良導体であるため、電気火災にも適応します。(普通火災、油火災にも適応)
ハロゲン化物消火器
ハロゲン化物消火器は、以下の3種類に分類されます。
- ハロン1211:一塩化一臭化二フッ化メタン
- ハロン1301:一臭化三フッ化メタン
- ハロン2402:二臭化四フッ化エタン
抑制効果と窒息効果により、油火災と電気火災に適応します。
強化液消火器
強化液消火器とは、炭酸カリウムの濃厚な水溶液で、普通火災、油火災、普通火災に適応します。
不凍性があり、寒冷地での使用にも適応します。
酸・アルカリ消火器
酸・アルカリ消火器とは、硫酸と炭酸水素ナトリウムの中和反応を利用したものです。
水消火器
水消火器は、冷却効果により普通火災に適応します。また、霧状で放射する時は、電気火災にも適応します。
火災の区別
火災は以下の3つに分類されます。
① 普通火災(A火災):地の色は白色
② 油火災(B火災):地の色は黄色
③ 電気火災(C火災):地の色は青色
~各種消火器が適応する火災と消火効果の一覧表~
消火器の種類 | 適応火災 | 消火効果 |
化学泡消火器 | A、B | 窒息効果、冷却効果 |
機械泡消火器 | A、B | 窒息効果、冷却効果 |
二酸化炭素消火器 | B、C | 窒息効果、冷却効果 |
粉末(Na)消火器 | B、C | 窒息効果、冷却効果 |
粉末(K)(Ku)消火器 | B、C | 窒息効果、冷却効果 |
粉末(ABC)消火器 | A、B、C | 窒息効果、冷却効果 |
ハロゲン化物消火器 | B、C | 抑制効果、窒息効果 |
強化液消火器 | A、(B、C)※ | 冷却効果、再燃防止効果、(抑制効果)※ |
酸・アルカリ消火器 | A、(C)※ | 冷却効果 |
水消火器 | A、(C)※ | 冷却効果、窒息効果 |
※霧状に放射した時に適応する
まとめ
これらの内容をまとめると以下のようになります。
- 消火設備は、第1種~第5種までに分類される
- 小型消火器は、泡消火器、二酸化炭素消火器、粉末消火器、ハロゲン化物消火器、強化液消火器、酸・アルカリ消火器、水消火器に分類される
- 火災は普通火災、油火災、電気火災の3つに分類される
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- テキストをざっくりと読んで、問題集を解く。
- 間違った問題を解答やテキストを見て、理解する。(間違った問題や解答時に迷った問題は印をつけておく)
- 再度間違った問題を解きなおす。
この流れをひたすら繰り返し、問題集で解けない問題がない状態にしていきます。
分からなかった問題はノートなどにまとめて、寝る前などの隙間時間に読み返すだけでも記憶に定着させることができると思います。
危険物甲種の合格を目指して頑張ってください。
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